小学生の歯みがき習慣と多項目唾液検査による口腔環境の実態

著者

  • 大隈 佑奈
  • 小川 瑛梨
  • 山口 彩羽
  • 鐘ケ江 実緒
  • 波治 乃彩
  • 米加田 彩音
  • 山口 茜
  • 三浦 沙織
  • 宮崎 未夢
  • 岳 こなみ
  • 小林 亜希子
  • 白川 美佳
  • 松浦 江美 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科

キーワード :

小学生, 児童, 歯みがき習慣, 口腔環境

要旨

 口腔内の健康は、全身の健康にも影響するものである。簡便な多項目唾液検査を用いて学童の口腔環境を明らかにした報告は少ない。そこで、本研究の目的は、小学生3~6年生における歯みがき習慣と唾液検査による口腔環境(むし歯菌・酸性度・緩衝能・潜血・白血球・タンパク質・アンモニア)の実態を明らかにすることである。

 対象は、小学3~6年生 163名のうち、保護者と本人の同意が得られた88名(参加率54%)であった。無記名自記式質問紙調査による歯みがき習慣などの調査と、多項目唾液検査「SillHa」を用いた口腔環境測定を実施した。

 その結果、1日の歯みがき回数は、「2回」および「3回」がそれぞれ32人(36.4%)であり、「歯みがきの時に鏡を使用する」者は45人(51.1%)、「デンタルフロスや糸ようじを使用する」者は29名(33.0%)であった。また、「虫歯以外で歯科を受診している」者は、「3か月に1回程度」が43人(48.9%)と定期的に歯科受診を行っている傾向がみられた。一方で、「SillHa」による測定では、「むし歯菌」、「タンパク質」、「アンモニア」の値が平均スコアよりも有意に高く、口腔環境の悪化が示唆された。特に本調査は、コロナ禍におけるマスク着用を推奨している期間に実施しており、口腔内が見えにくい環境や、感染対策による給食後の歯みがき機会の減少が、清掃状態の悪化に影響した可能性が考えられる。学童期においては、むし歯の有無にかかわらず、良好な口腔衛生を維持するための継続的な指導と支援が重要であると示唆された。

 

 

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出版済

2026-06-29

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セクション

原著論文