オンライン診療における外来看護師のケア環境に関連する個人的要因の特徴
200床以上の病院を対象とした横断的調査
キーワード :
オンライン診療, 外来看護師, オンライン受診勧奨, 遠隔医療要旨
本研究の目的は、オンライン診療における外来看護師のケア環境に関連する個人的要因の特徴について明らかにすることである。アンケート調査は、200床以上の病院に勤務する外来看護師225名を対象に実施された。主要評価項目は、オンライン診療に関する知識・態度・実践の程度であり、さらに個人的要因との関連を調査した。各項目と個人的要因の割合を属性間で比較するため独立性のχ²検定を用いて分析した。分析の結果、参加者は135名を分析対象とした。オンライン診療に関する「知識」は,「オンライン診療」を知っている88名(65.2%)が最も多く,半数以上が「遠隔医療」,「オンライン受診勧奨」,「オンライン診療支援者」については知らない結果だった。理想的な「実践」では, ICTを活用して視覚的情報を得ることができる状況を加えると, 半数以上(50〜70%)が“視覚的な情報あり”を選択した。ICTを介したコミュニケーション技法による「態度」において,「外来における電話相談の対応経験年数」の「3年未満」の割合に有意差が認められ,意識しないが多く,安全なコミュニケーションへの課題が示された。今後,オンライン診療を安全にすすめるためには,医療機関すべての外来看護師がオンライン診療の利点を理解し,オンライン診療に関する「知識」とICTを介したコミュニケーション技術の両面を含めた「態度」に関する教育の拡充を図ることが重要となる。
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