臨地実習における看護学生の「主体性」の特徴に関する文献的考察
~概念分析の手法を参考にした検討~
キーワード:
看護学生, 臨地実習, 主体性
要旨
臨地実習における看護学生の「主体性」の特徴について、概念分析の手法を参考に文献を用いて明らかにした。その結果、主体性の属性は、【看護実習生としての責任】【自ら率先して考え行動する】【粘り強く取り組む】【看護者としての自覚の芽生え】、先行要件は【学習者としての自覚】【患者に喜んでもらいたい】【実習を乗り越える仲間の存在】【自己効力感の獲得】【ロールモデルの存在】、帰結は【実習遂行における自己課題に取り組む】【看護学生としての実習における役割の獲得】【患者に必要な看護を見極める】【アセスメントと看護計画立案の向上】【看護職を目指す決意】を抽出した。臨地実習における看護学生の「主体性」の特徴は、自分で選んだことに対する責任を負うことを基盤とした、看護者としてのアイデンティティに繋がるものであった。看護師を目指す自覚と看護実践の喜び、実習仲間の存在、自己効力感の獲得を意識した教育的関りが臨地実習における看護学生の「主体性」に影響することが示唆された。