精神科特化型訪問看護ステーションの管理者を対象とする熟練男性看護師のアイデンティティ形成要因
キーワード:
熟練男性看護師, アイデンティティ形成要因, 精神科特化型訪問看護ステーション
要旨
本研究の目的は、熟練男性看護師が精神科特化型訪問看護ステーションを自ら立ち上げるまでの看護師としてのアイデンティティ形成を促す要因を明らかにすることである。対象者は、九州地方、関東地方、北陸地方、信越地方、東北地方で精神科特化型訪問看護ステーションを立ち上げた男性看護師の管理者 11名とした。インタビューガイドを用いて半構成的面接を行い、帰納的内容分析を加えた。対象者の語り内容を一文章が一意味を示すようにコード化した。コード化した内容を類似するものと相違するものに分類し、意味内容の類似性に従いサブカテゴリを作成し、次に同様の手続きでカテゴリを作成した。さらに、意味内容の類似性に従い抽象度の高いコアカテゴリを作成した。看護師としてのアイデンティティの形成を促す要因は、【看護師の魅力発見】、【病院組織での看護の限界】、【女性看護師と信頼関係を築く】であった。
本研究から、女性が多い職場であるため女性看護師との人間関係形成は重要である。看護師としての誇りを持つことがアイデンティティ形成には重要であることが示唆された。