The incidence rate of adverse reactions following COVID-19 vaccination among university students
キーワード:
COVID-19, ワクチン接種, 副反応
要旨
本研究の目的は、大学生におけるCOVID-19ワクチン接種後の副反応の発症率を調べ、さらに、性別・接種回数・接種後の経過日数・既往歴が発症率に及ぼす影響 (オッズ比) を検討することである。調査対象は、ある大学で実施された3回のワクチン職域接種に参加した者である。参加者は、ワクチン接種日を含む8日間の健康状態を観察し、人口統計学的情報と副反応症状の報告を行った。分析の結果、参加者の50%以上が注射部位の痛み、腫れ、疲労、筋肉痛、発熱を経験していた。発症率は接種翌日にピークに達し、その後数日間かけて徐々に減少した。一般化線形モデルによるオッズ比の推定結果から、女性は男性に較べて発症率が高く、2回目の接種は1回目に較べて発症率が高いことが示された。くわえて、気管支喘息と花粉症の既往歴は発症率と正の関連を示唆した。本研究が大学生における保健衛生の一助となれば幸いである。