Chlorogonium capillatum (クロロゴニウム) のラットへの 28 日間連続投与による安全性評価

  • 山口 裕司
  • 田中 慈士
  • 榊 節子
  • 堀 敬子
  • 竹中 裕行 マイクロアルジェコーポレーション株式会社
キーワード: クロロゴニウム, 食用, 亜急性毒性試験

要旨

 緑藻 Chlorogonium capillatum の食用としての安全性について,ラットを使用した28日間の経口亜急性毒性試験にて評価した。 C. capillatum の凍結乾燥粉末を雌雄のラットに 1000 mg/kg/dayの用量で28日間連続経口投与した。 28日間の投与期間を通じて,投与群,対照群ともに死亡例や全身状態の変化は観察されなかった。 C. capillatum を投与した雄グループでは,14日目と28日目に体重が有意に減少した。しかし,これらの変化は正常の範囲内であった。 投与期間終了時に実施した血液学的検査および血清生化学検査では,C. capillatum の影響は認められなかった。 剖検時、器官および組織の肉眼的観察,および実験期間終了時の器官重量測定により,C. capillatum の投与による重大な影響は認められなかった。 以上,28日間経口亜急性毒性試験において C. capillatum の有害作用がなかったことから,雌雄ラットにおけるC. capillatumの無毒性量 (NOAEL) は1000 mg/kg/day以上と推察された。

出版済
2024-02-15
セクション
原著論文