マインドフルネス呼吸法を用いた高校生のレジリエンス向上に向けたプログラムの効果と評価

レジリエンス、気分、反すうに着目して

  • Miki Eguchi Kobe Joban University
  • Michiko Ishida Kawasaki University of Medical Welfare
  • Wataru Imura Kawasaki Medical Welfare University
キーワード: マインドフルネス, 教材開発, 反すう, レジリエンス, 高校生

要旨

高校生は、さまざまなストレスが生じやすい時期である。本研究ではストレスに対する回復力(レジリエンス)を促す方法としてマインドフルネスに着目した。本研究では、レジリエンス向上に特化した4週間の低強度マインドフルネスプログラムを作成し実施した結果について報告する。

対象者は高校3年生6名であった。プログラムは、初回にマインドフルネスの知識と、マインドフルネス呼吸法の方法に関する約10分の動画を視聴し、介入期間にマインドフルネス呼吸法(1回5分)の教示用動画を視聴しながらマインドフルネス呼吸法を練習するものである。効果の評価は、自記式質問紙調査方を用いて介入前後と、終了1ヶ月後に行った。評価項目は、レジリエンス、気分、反すうとした。

結果,“レジリエンス合計”(BF=8.443, error=0.58%)、レジリエンスの下位項目である“突破”(BF=4.652, error=0.41%)、“忍耐”(BF=9.531, error=0.58%)は、主効果のBF値が有効であった。また、“気分” (BF=8.274, error=0.54%)も主効果のBF値が有効であった。以上より、本プログラムを行うことは、高校生のレジリエンスの向上や不快気分の軽減に有用であり、高校生の健やかな成長を支援することに寄与しうる可能性が推察された。

出版済
2024-02-15
セクション
原著論文