中途採用看護師のプロアクティブ行動尺度の開発 ―尺度項目案の内容妥当性の検討―

  • Satomi Koyama 藤田医科大学 保健衛生学部 看護学科
  • Yumiko Miyoshi 藤田医科大学 保健衛生学部 看護学科
  • Kaoru Kawai 藤田医科大学 保健衛生学部 看護学科
  • Kimie Takehara 藤田医科大学 保健衛生学部 看護学科
  • Sayuri Nakamura 藤田医科大学 保健衛生学部 看護学科
キーワード: 中途採用看護師, プロアクティブ行動, 尺度開発, I-CVI指数

要旨

【目的】現在就業中の病院以外で、看護師として就業していた経験を有する看護師(以降は中途採用看護師とする)が、組織社会化の過程で行っているプロアクティブ行動を測定する尺度の項目案の内容妥当性を検討する。

【方法】看護系大学の教員14名を対象に、尺度の77項目案の内容妥当性に関する無記名自記式質問紙調査を実施した。「中途採用看護師のプロアクティブ行動」の操作的定義と各項目案の関連の程度について4段階で評価を求めた。調査結果から内容妥当性指数(item-level content validity index;I-CVI)を算出した(調査1)。基準の0.78を満たさなかった項目を修正し、修正した項目案を用いて再調査を実施した(調査2)。

【結果】調査1でI-CVIが0.78以上を示したのは48項目だった。0.78未満であった項目を修正し、29項目で調査2を実施した。調査2でI-CVIが0.78以上を示したのは12項目であった。

【考察】調査1と調査2においてI-CVIが0.78以上を示した項目の多くは、中途採用看護師の組織社会化の過程にある課題の解決に向けた行動を示す内容であると推察された。2つの調査でI-CVIが0.78以上を示した項目は内容妥当性を確保していると考えられた。

出版済
2024-08-06
セクション
原著論文