性分化疾患を伴う原発性無月経の社会的女性が受診時に 医療従事者から受けた体験
キーワード:
性分化疾患, 性自認, 原発性無月経, 女性, 患者体験
要旨
性分化疾患を伴う原発性無月経の社会的女性が受診時に医療従事者から受けた体験について明らかにすることを目的に、25歳以上の病名告知を受けた20名に半構造化面接を行った。質的帰納的に分析した結果、医療従事者から受けた、辛かった体験は4カテゴリー、【診断と治療の難渋による不信感の高まり】【診療場面で欠如する倫理的配慮への失望】【不十分で無神経な説明行為への怒りと衝撃】【稀有な存在扱いと偏見への不快感】であった。支援された体験は4カテゴリー、【衝撃を緩和する説明で理解が促進する】【誠意ある姿勢に対する信頼感】【親身な対応への満足感】【個人の価値が尊重される安全感】であった。 看護師は、彼女らのプライバシーを保護し、安心・安全感のなかで患者の声を聴きとりながら情報提供や相談対応を行い、病気の理解と適応を促進していく役割が求められていることの示唆を得た。