介護予防教室に参加した準高齢者と高齢者の運動イメージの比較

  • 平野 恵健 日本医療科学大学
  • 新田 收 東京都立大学 人間健康科学研究科 理学療法学域
  • 川上 悟 飯能靖和病院 リハビリテーション科
  • 阿部 真也 和光リハビリテーション病院 リハビリテーション課
  • 今村 健太郎 和光リハビリテーション病院 リハビリテーション課
キーワード: 準高齢者、高齢者、幼児運動イメージ、介護予防

要旨

本研究は、介護予防教室に参加した対象者の運動イメージと運動機能が年齢によって差があるかを明らかにすることを目的とした。対象は、65歳以上で介護予防教室に参加した39名を対象とした。評価項目は、運動イメージの指標として、N式幼児運動イメージテスト(N式テスト)の5項目(立位:2項目、四つ這い:1項目、長坐位:1項目、背臥位1項目)の各得点と総得点を用いて評価した。分析方法は、対象者の年齢から75歳以下の準高齢者群と75歳以上の高齢者群の2群に分類し、上記で示した各評価項目をWelchのt検定を用いて比較検討した。その結果、対象者39名中、準高齢者群16名、高齢者群23名であった。N式テストの立位の2項目、四つ這い、背臥位の得点は2群間で有意な差を認めなかったが、基本肢位から身体部位の変化が多い長坐位の得点と運動イメージ総得点は、2群間で有意な差を認めた。

以上から、準高齢者に比べて、高齢者は、身体部位の変化が多くなると運動イメージが難しく、運動イメージも低下していることが示唆された。

著者略歴

平野 恵健, 日本医療科学大学

職位:准教授  

学位:博士(理学療法学)首都大学東京大学院 人間健康科学研究科

資格:理学療法士 ・ドイツ徒手医学認定セラピスト ・3学会合同呼吸療法認定士

専門分野:整形外科学、義肢装具学

研究テーマ: 理学療法学における臨床研究

 

業績:

  1. Yoshitake Hirano, et al: Development of a prognostic scale for severely hemiplegic stroke patients in a rehabilitation hospital. Clin Neurol Neurosurg. 2017;158(7):108-113.
  2.  Yoshitake Hirano, et al: Prediction of Independent Walking Ability for Severely Hemiplegic Stroke Patients at Discharge from a Rehabilitation Hospital. J Stroke Cerebrovasc Dis. 2016 ;25(8):1878-1881.
  3.  Yoshitake Hirano, et al:Prognosis and classification of severely hemiplegic stroke patients in a rehabilitation hospital. J Phys Med Rehabil 2017, 5: 397(DOI 10.4172/2329-9096.1000397). 
  4. Yoshitake Hirano, et al: The effect of voluntary training with family participation on early home discharge in patients with severe stroke at a convalescent rehabilitation ward. Eur Neurol. 2012;68(4):221-228.

 

他37編、Proceedings 4編、学会発表(国内・国外)117本

 

競合研究費の採択

公益財団法人 ひと・健康・未来研究財団 医学研究助成金(2015)

公益財団法人 大同生命厚生事業団 地域保健福祉研究助成金(2011)

 

受賞:第59回日本循環代謝学会学術集会 優秀ポスター賞(2016)

 

出版済
2021-01-20
セクション
原著論文