介護予防教室に参加した準高齢者と高齢者の運動イメージの比較
キーワード:
準高齢者、高齢者、幼児運動イメージ、介護予防
要旨
本研究は、介護予防教室に参加した対象者の運動イメージと運動機能が年齢によって差があるかを明らかにすることを目的とした。対象は、65歳以上で介護予防教室に参加した39名を対象とした。評価項目は、運動イメージの指標として、N式幼児運動イメージテスト(N式テスト)の5項目(立位:2項目、四つ這い:1項目、長坐位:1項目、背臥位1項目)の各得点と総得点を用いて評価した。分析方法は、対象者の年齢から75歳以下の準高齢者群と75歳以上の高齢者群の2群に分類し、上記で示した各評価項目をWelchのt検定を用いて比較検討した。その結果、対象者39名中、準高齢者群16名、高齢者群23名であった。N式テストの立位の2項目、四つ這い、背臥位の得点は2群間で有意な差を認めなかったが、基本肢位から身体部位の変化が多い長坐位の得点と運動イメージ総得点は、2群間で有意な差を認めた。
以上から、準高齢者に比べて、高齢者は、身体部位の変化が多くなると運動イメージが難しく、運動イメージも低下していることが示唆された。