看護大学生の看護実践における倫理的行動評価尺度項目の内容妥当性の検討

  • 相原 ひろみ 大阪府立大学
  • 細田 泰子 大阪府立大学
キーワード: 看護学生, 倫理的行動, 看護実践, 内容妥当性, 尺度開発

要旨

【目的】看護大学生の看護実践における倫理的行動評価尺度項目の内容妥当性を検討する。 【方法】看護学生と実習指導者と看護学教員を対象に行ったインタビューの結果から作成した55項目とそれを構成する5概念【尊重に基づく相互関係の構築】19項目、【患者の権利の擁護】10項目、【看護実践の責任ある遂行】11項目、【チームでの協働による看護実践の向上】5項目、【責任を自覚した学習姿勢】10項目との関連を、内容妥当性指数(the item-level content validity index: I-CVI)にて検討した。2017年6月~9月に、看護師として5年以上の臨床経験と看護大学教員の経験がある修士以上の学位を持つ10名を対象に、看護大学生の看護実践における倫理的行動評価尺度の内容妥当性を検討する自記式質問紙調査を郵送法により実施した。尺度項目と各概念との関連について、「かなり関連がある(4点)」「関連がある(3点)」「わずかに関連がある(2点)」「まったく関連がない(1点)」の4段階リッカート形式で評価を行った。 【結果】I-CVI を算出し、0.78以上の値を示す項目を採用した。55項目のうち、I-CVIが0.78以下の項目は、6項目であった。各項目の文章に対しての自由意見では、6つの削除項目に対する意見が多くみられた。削除項目を除き、49項目となった。看護大学生の看護実践における倫理的行動評価尺度の内容妥当性が確保された。

著者略歴

細田 泰子, 大阪府立大学

看護学研究科 教授

出版済
2020-11-09
セクション
原著論文