父親の子育てに関する準備性

要旨

要旨

子育ては、子どもの生命を守り、心身の発達を助け、健康の増進をはかり、社会に適応できるように育てることで、そこには父親の持つ育児役割意識が大きな影響を及ぼす。そこで、養育者となる父親が自己の父親役割、子どもや子育てに関してどんな思いを持っているのかを明らかにすることを目的に、7名の父親を対象に妊娠期の父親に父親役割、子どもや子育てについて半構造化面接による質的記述的研究を実施した。面接は、父親の許可を得て録音しそのデータを逐語録に起こした。その結果、『妊娠がわかった時の気持ちの変化』、『親の自覚』、『胎動を感じ、エコーを見て子どもへの愛着の芽生え』、『両親学級参加後の気持ちの変化』、『立ち会い分娩への意欲』、『子どもへの思い』、『子どもへの関わり方』、『子育てへの意欲』、『夫婦関係の変化』の9カテゴリー、44サブカテゴリーが抽出された。そして、親となる男性は妻や子どもに寄り添い何ができるか父親役割行動を真剣に考え、父親としての自己を受容しようと努力していることが示唆された。

キーワード：父親、子育て、準備性、夫婦関係