当院の介護予防教室における継続参加者についての検討
キーワード:
介護予防教室, 参加者, 身体機能, 継続
要旨
当院は2018年4月に開院し、地域住民との交流と地域住民の健康増進を目的に週1回介護予防教室を開始し、1年間が経過した。1年間で86名参加したが、1回のみの参加で終わる参加者もみられた。そこで今回我々は、介護予防教室の参加者の継続参加の可否について身体機能に着目し検討した。
2018年4月~2019年3月に当院の介護予防教室に参加した86名とした。対象者を継続参加群と非継続参加群の2群間に分類し、年齢、握力、30秒椅子立ち上がりテスト(CS30)、片脚立位テスト、Timed Up & Go Test(TUG)、反復唾液嚥下テスト(RSST)
、最長発声持続時間(MPT)の各評価項目を用いて比較検討を行った。統計学的検討は、t検定を用いて比較検討した。その結果、継続参加群は非継続参加群に比べて有意に年齢が高く、片脚立位テストは有意に低かった。握力、CS30、TUG、RSST、MPTは2群間で有意な差を認めなかった。以上から、介護予防教室の参加者の継続の可否は年齢とバランス能力が影響していることが示唆された。