当院の介護予防教室における継続参加者についての検討

  • 阿部 真也
  • 平野 恵健 日本医療科学大学
  • 川上 悟
  • 大森 まいこ
  • 工藤 香澄
  • 池田 杏未
  • 石谷 真
  • 藤岡 高広
  • 今村 健太郎
キーワード: 介護予防教室, 参加者, 身体機能, 継続

要旨

当院は2018年4月に開院し、地域住民との交流と地域住民の健康増進を目的に週1回介護予防教室を開始し、1年間が経過した。1年間で86名参加したが、1回のみの参加で終わる参加者もみられた。そこで今回我々は、介護予防教室の参加者の継続参加の可否について身体機能に着目し検討した。

2018年4月~2019年3月に当院の介護予防教室に参加した86名とした。対象者を継続参加群と非継続参加群の2群間に分類し、年齢、握力、30秒椅子立ち上がりテスト(CS30)、片脚立位テスト、Timed Up & Go Test(TUG)、反復唾液嚥下テスト(RSST)

、最長発声持続時間(MPT)の各評価項目を用いて比較検討を行った。統計学的検討は、t検定を用いて比較検討した。その結果、継続参加群は非継続参加群に比べて有意に年齢が高く、片脚立位テストは有意に低かった。握力、CS30、TUG、RSST、MPTは2群間で有意な差を認めなかった。以上から、介護予防教室の参加者の継続の可否は年齢とバランス能力が影響していることが示唆された。

 

著者略歴

平野 恵健, 日本医療科学大学

職位:准教授  

学位:博士(理学療法学)首都大学東京大学院 人間健康科学研究科

資格:理学療法士 ・ドイツ徒手医学認定セラピスト ・3学会合同呼吸療法認定士

専門分野:整形外科学、義肢装具学

研究テーマ: 理学療法学における臨床研究

 

業績:

  1. Yoshitake Hirano, et al: Development of a prognostic scale for severely hemiplegic stroke patients in a rehabilitation hospital. Clin Neurol Neurosurg. 2017;158(7):108-113.
  2.  Yoshitake Hirano, et al: Prediction of Independent Walking Ability for Severely Hemiplegic Stroke Patients at Discharge from a Rehabilitation Hospital. J Stroke Cerebrovasc Dis. 2016 ;25(8):1878-1881.
  3.  Yoshitake Hirano, et al:Prognosis and classification of severely hemiplegic stroke patients in a rehabilitation hospital. J Phys Med Rehabil 2017, 5: 397(DOI 10.4172/2329-9096.1000397). 
  4. Yoshitake Hirano, et al: The effect of voluntary training with family participation on early home discharge in patients with severe stroke at a convalescent rehabilitation ward. Eur Neurol. 2012;68(4):221-228.

 

他37編、Proceedings 4編、学会発表(国内・国外)117本

 

競合研究費の採択

公益財団法人 ひと・健康・未来研究財団 医学研究助成金(2015)

公益財団法人 大同生命厚生事業団 地域保健福祉研究助成金(2011)

 

受賞:第59回日本循環代謝学会学術集会 優秀ポスター賞(2016)

 

出版済
2020-08-10
セクション
原著論文