アトピー性皮膚炎をもつ患児の保護者の軟膏処置に関する実態調査
キーワード:
アトピー性皮膚炎, 軟膏処置, 小児, 保護者, ステロイド外用薬, ステロイ ドフォビア, アドヒアランス
要旨
アトピー性皮膚炎の治療では、ステロイド外用薬を使用した軟膏処置が主軸を成している。そこで、本研究はアトピー性皮膚炎をもつ児の保護者がステロイド外用薬についてどのような軟膏指導を受けているかを調査するとともに、実際の軟膏塗布量を計測し、軟膏指導の方法や内容及びステロイド外用薬への不安と、軟膏塗布量の関係を調査した。
手のひら1枚分の広さにステロイド外用薬を塗布してもらった結果、軟膏塗布量は0.04~0.25 gで、平均塗布量と標準偏差は0.12±0.07 gであった。軟膏塗布量は口頭+実演による指導を受けた保護者の方がFTU換算量に近かった。副作用の不安については、「ある」5名、「少しある」8名の回答が8割以上を占めた。本研究の新規性は保護者の実際の軟膏塗布量を測定しステロイド外用薬指導について検討した論文である。