介護予防教室に参加した高齢者の身体特性の類型化と活動状況
キーワード:
介護予防教室、高齢者、クラスター分析、類型化、活動状況
要旨
【目的】
本研究は、介護予防教室に参加した対象者をクラスター分析により類型化し、その各類型の特徴と活動状況との関係性を明らかにすることを目的とした。
【方法】
対象は、当院の介護予防教室に参加した58名とした。分析方法は、参加時の握力、片脚立位時間、30秒椅子立ち上がりテスト、Timed Up & Go testを用いてクラスター分析により類型化した。次に、グループ化された各類型の特徴と参加時の日常の活動状況に関するアンケート調査の結果との関連性も検討した。
【結果】
クラスター分析により対象者は大きく2群に類型化された。各群の特徴は、A(年齢が高く・運動機能が不良)群とB(年齢が低く・運動機能が良好)群であった。また、日常の活動状況との関連性を比較した結果、A群は、Bに比べて、階段を手すりや壁をつたわらずに昇れる者が少なく、転倒に対する不安を抱えるものが多かった。
【結論】
介護予防教室に参加した高齢者の開始時の属性や運動機能から類型化し、特性ごとの活動状況を明らかにすることができた。これにより介護予防教室の参加者の特性から日常生活を予測し、特性ごとのプログラムの立案や支援が可能になると考える。