マウスを利用した水素水(HRW)の経口投与による単回及び反復投与毒性試験
要旨
本研究はドクター水素水(HRW)((株)FDR フレンディア製マグネシウムスティック)の予防医療への応用を目的として当該スティックで作成した水素豊富水のマウスに対する一般毒性試験として単回及び反復投与毒性を前報に引き続き検討した。6 週齢雌雄ICR マウスを用いてドクター水素水(HRW)スティックで作成した水素豊富水(Hydrogen Rich Water, HRW と略す)の許容できる最高用量を強制経口投与で単回投与及び4 週間反復投与し、この間更に給水瓶中で作成した水素豊富水を自由摂取させる事により経口摂取による水素豊富水の安全性を検討した。対照群、水素水(HRW)群ともに投与は、朝晩2 回分与による経口投与(2g/kg body weight/ 日)に加えて終日ad lib でそれぞれの水を自由摂取させた。試験法は「医薬品非臨床試験ガイドライン2002」の一般毒性試験法に準拠して蒸留水を対照として実施した。体重測定は、1 週間に1 回行い各群の平均体重を求め、投与量を決定した。血球測定は、尾静脈採血し、研究開始時と研究終了時に行った。尿検査は研究終了時に強制排尿させ採尿した。一般症状観察は1 日1 回以上行い、病理学的検査は試験最終日に開腹解剖し臓器重量測定および肉眼的観察を行い異常の有無を検討した。蒸留水を対照として水素水(HRW)の①一般状態の観察、②体重測定、③摂餌量、④摂水量、⑤血液検査、尿検査、⑥病理学的検査を実施した。
これらの用量の水素水を経口投与した結果、観察期間中に異常症状及び死亡例は認められなかった。また、血球測定時、各臓器測定及び観察においても異常は認められなかった。従って、細胞に対する毒性及び臓器に対する毒性もなく、水素水飲水による生体への影響はないと考えられた。これらの結果から、供試スティクで製造した水素水(HRW)のマウスにおける経口投与によるLD50 値は、強制投与に加えて自由摂取分を加えると雌雄ともに(2g/kg body weight/ 日(2 回強制投与))以上であると考えられる。