介護老人保健施設入所高齢者の摂食・嚥下機能低下リスクと 日常生活動作および在所期間との関連性
キーワード:
介護老人保健施設、摂食・嚥下機能、在所期間、日常生活動作
要旨
本研究は、介護老人保健施設入所高齢者の摂食・嚥下機能低下リスクと日常生活動作および在所期間との関連を明らかにし、誤嚥性肺炎予防のためのスクリーニング開発に向けた基礎的データを得ることである。介護老人保健施設入所中の65 歳以上の要介護高齢者150 名を対象とし、ADL や在所期間、摂食・嚥下機能などについての構造化面接調査を実施した。調査データの解析から、摂食・嚥下機能はADL の中でも、基本的ADL との関連が明らかとなり、更に基本的ADL の中でも食事との関連が強かった。あわせて、食事の自立度において、完全自立とそれ以外の自立との間で有意な差が認められた。また、施設在所期間に関しては、3 年以上で摂食・嚥下機能低下のリスクがあることが明らかとなった。