5 ヶ月間の中高年健康スポーツ教室における 内臓脂肪減少と上腕- 足首脈波伝播速度の変化
キーワード:
中高年健康スポーツ教室、腹部超音波法、内臓脂肪径、上腕- 足首脈派伝 播速度
要旨
動脈硬化の評価である脈波伝播速度(brachial−ankle Pulse Wave Velocity:baPWV)は、内臓脂肪量と関連性があり重要視されている。しかしながら、簡便な計測による内臓脂肪量との報告は少ない。そこで、本研究ではbaPWV と腹部超音波法による内臓脂肪径(Visceral Fat Distance:VFD)を用いて、中高年健康スポーツ教室参加前後の変化について検討した。
対象者は、本学で実施した教室の参加者40 歳代から70 歳代の男性11 名(66.6 ± 9.2歳)、女性36 名(62.6 ± 6.7 歳)であった。運動介入を5 ヶ月間実施し、前後の身体計測、血圧測定、血液生化学検査、baPWV およびVFD の測定を行った。
教室参加により体重、ウエスト周囲径、BMI、収縮期血圧、総コレステロール、中性脂肪、血糖、遊離脂肪酸に有意な低下を認め、HDL コレステロールは有意に増加した。左右のbaPWV およびVFD は有意に改善した。
中高齢者は身体活動量を増加することで改善が認められた。