蛍光ガラス線量計の基本特性の検討
キーワード:
蛍光ガラス線量計、アニーリング、プレヒート、方向依存性
要旨
蛍光ガラス線量計は、種々の利点により高い測定精度を実現している。本システムを放射線管理測定に利用するために、いくつかの基礎的検討を行った。結果より、低線量を高精度で測定したい場合には、素子の洗浄、アニーリングの必要性が示唆された。照射後、プレヒートを行った場合、経過時間に関わらず照射線量に相当する読み値を示した。また、照射線量と読み値は良好な相関関係を示し、変動係数は線量が増すにつれて減少し、1mGy以上の線量では全て3%以下となった。方向依存性では素子正面(0度)で最大感度を示し、左右45度まで緩やかに減少した。高磁場でのガラス線量計の使用は、測定値に影響しなかった。