蛍光ガラス線量計の基本特性の検討

  • 白川 誠士
  • 南 一幸
  • 横山 須美
  • 浅田 恭生
  • 鈴木 昇一
  • 片田 和広
キーワード: 蛍光ガラス線量計、アニーリング、プレヒート、方向依存性

要旨

蛍光ガラス線量計は、種々の利点により高い測定精度を実現している。本システムを放射線管理測定に利用するために、いくつかの基礎的検討を行った。結果より、低線量を高精度で測定したい場合には、素子の洗浄、アニーリングの必要性が示唆された。照射後、プレヒートを行った場合、経過時間に関わらず照射線量に相当する読み値を示した。また、照射線量と読み値は良好な相関関係を示し、変動係数は線量が増すにつれて減少し、1mGy以上の線量では全て3%以下となった。方向依存性では素子正面(0度)で最大感度を示し、左右45度まで緩やかに減少した。高磁場でのガラス線量計の使用は、測定値に影響しなかった。

出版済
2018-10-13
セクション
原著論文