気管支喘息患者の自己効力感と重症度およびコンプライアンスとの関連

  • 小島 重子
  • 齋藤 文子
キーワード: 気管支喘息、自己効力感、重症度、コンプライアンス

要旨

気管支喘息患者の自己効力感と重症度およびコンプライアンスとの関連を検討した。2008年8~9月にA病院外来通院中の喘息患者に自己記入式質問紙調査を実施した。解析対象となった111名について年齢を調整した重症度別およびコンプライアンス有無別の調整自己効力感得点を算出し検討した。自己効力感と重症度の関連については、症状の程度「軽度群」が「中等度~強度群」よりも自己効力感が有意に高く(p=0.002)、喘息発作薬の使用頻度「2回/月未満」が「2回/月以上」よりも自己効力感が有意に高かった(p=0.045)。喘息患者の自己効力感とコンプライアンスの関連については、「医師の指示通り正確に薬を使用している」が「していない」よりも自己効力感が有意に高かった(p=0.002)。コンプライアンスが良く症状がコントロールされている喘息患者の方が自己効力感の高いことが明らかとなった。

出版済
2018-10-13
セクション
原著論文