妊娠中の喫煙者から出生した1歳6か月児の発達

保健センターでの健康診査結果から

  • Harumi BANDO
  • Noriko JOHJIMA
  • Norie MATSUO
  • Yukari KUROKI
  • Naomi UEDA
  • Tohru YOSHIDA

要旨

妊娠中の喫煙による子どもへの様々な影響が、明らかにされている。しかし妊娠中の喫煙者から出生した子どもを追跡した、発育発達に関する研究は多くはない。本研究は、妊娠期における喫煙者を把握しその後出生した子どもを追跡し、生後18 か月までの発育発達の特徴を明らかにすることを目的とした。その結果、妊娠中の喫煙は、身体のバランスや手指の巧緻性や生理的調整や行動の制御に対する、胎児期における何らかの要因であることが考えられ、喫煙者から出生した子どもはフォローを要する対象となる可能性の高いことが示唆された。これらの結果から、幼児健診ではアセスメントを行う際に、妊娠期の喫煙状況も指標の1つとして考慮することが必要ではないかと考える。

出版済
2018-10-08
セクション
原著論文