初経発来時期の予測と実践に関する研究動向

  • 林 真弓
  • 津島 ひろ江

要旨

本研究は、個々の発育発達を基盤とした初経指導の実践に向けて、初経発来時期の予測と実践に関する文献の研究の動向と内容を明らかにすることを目的とした。CiNii(1966-2009年)と医学中央雑誌(1983-2009年)を用い、「初経」「初潮」「発育」「体格」「身長」「予測」をキーワードとして検索した。42件を対象文献として分析を行った結果、初経発来時期の予測には、身長・体重の最大発育年齢と初経発来時期との時間差が有用であり、併せて二次性徴の発現を観察することでより正確な予測が可能となることが明らかなった。また、身長・体重の増加量グラフをパターン化することで、より個人の成長の多様性に合わせた予測と指導が可能となることが示唆された。初経発来時期の予測を用いた初経指導の実践についての文献は少なく、今後、指導の実践化に向けた研究が望まれる。

出版済
2018-10-07
セクション
原著論文